こんにちは。
Itoopの技術担当、橋本です。
意外と基礎知識って理解しないままでも仕事に影響しなかったりするので、不明確なままの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな基礎知識、IPアドレスの話を書いていきます。
今回は概要について書きますので、IPアドレスについて再確認したい方やまだ理解できていないかも?といった方の目にとまれば幸いです。
IPアドレスとは?
まず、IPアドレスとは「Internet Protocol アドレス」のことです。
アドレス(=住所)の名前どおり、手紙を送るときの住所のように、やり取りする先を判断するために使います。
言葉を分割して考えると下のような意味になりますね。
Internet:世界中のコンピュータなどの情報機器を接続するネットワーク
Protocol:インターネットでやり取りするとき時の、決まりごとのようなもの
アドレス:住所
つまりInternetProtocolで利用するアドレスということです。
このIPアドレスが割り振られているから、インターネットでメールを送ったり、動画を見ることができるわけですね。
この住所、実はバージョンの違いでv4とv6に分けられています。
なぜアドレスのバージョンがあるのか、次はバージョンの話をしていきます。
IPv4とIPv6はバージョンの差!
上でも書きましたが、IPアドレスはインターネットに接続するすべての機械に割り振る必要があります。
割り振れるIPアドレスの数は、IPv4の場合、2の32乗で「4,294,967,296」、つまり約43億個!とても多いですね。
しかし、実はIPv4は枯渇しています。
もともとは全世界の機械にIPアドレスを割り振っても余る想定でしたが、当時の想定よりPCなどの機械が普及していったため、新しいバージョンのIPv6が生まれました。
IPv6で割り振れるIPアドレスの数は2の128乗で「3.402823669209385e+38」、つまり約「340澗」!この単位は「かん」と読み、340兆を1兆倍したものをさらに1兆倍した値で、多すぎてイメージができないです…PCの電卓でおこなった計算結果を載せていますが、e+38は10の38乗という意味なので、38桁の数値になっています。
これで解決と言いたいですが、世界ではまだIPv4が利用されており、なぜなのかという理由を次に解説していきます。
現在も古いバージョンのIPv4が使われている?
新しいバージョンとして生まれたIPv6ですが、使われてはいるもののIPv4がまだまだ現役です。詳しい話は次回に回そうと思いますが、取り決めを作りIPv4のIPアドレスをローカルIPアドレスとグローバルIPアドレスという区分で分けることで、使える範囲は変わらないものの総量を増やすことが出来ています。
例)以下のように住所が3つあるとしましょう。
1.○○県○○町1丁目1番地1号
2.○○県○○町1丁目2番地3号
3.○○県××町1丁目1番地1号
○○県○○町までが他と同じだと、1.と3.の番地が同じなので住所が特定できなくなって困りますよね?
県名や町名が一意であることで、1.と3.のように番地が同じでも問題なく住所が特定できます。
県と町名のように一意であるものがグローバルIPアドレス、特定の範囲でしか使えないので問題ない番地のようなものがローカルIPアドレスという感覚で理解しています。
また、インターネットで使われているということは全世界での問題のため、IPv6は全世界で適用していく必要があります。
現在使われている機械をほぼすべて置き換えなければいけないこともあり、IPv4を廃止できるほど普及や対応は進んでおらず、併用しているのが現在の状況です。
他にも理由はあるのですが、興味のある方はぜひ調べてみてください。
改めて重要!基礎知識!
基礎知識は、仕事に使わなくても、理解していると次の知識に繋がるなと感じます。
PCの設定やネットワークの構成と紐づけていると、はじめは分からなかったIPアドレスの話も、分かりやすくなりました。
どうやって使うか?などの話はこちらに書きました。